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テレビ草創期の1958年(昭33)に放送されたTBSのドラマ「私は貝に
なりたい」がSMAPの中居正広(34)主演で半世紀ぶりに映画化されるこ
とになった。戦争の記憶がまだ生々しく残る時代に、平凡な市民の幸せが戦争
によって打ち砕かれる悲劇を描いた名作。02年の「模倣犯」以来5本目の映
画となる中居は「気負わず頑張りたい」とやる気をみなぎらせている。

 戦時中に上官の命令で米兵に銃剣を向けた男が、戦犯として裁かれる--。
戦争の恐ろしさ、むなしさを一般市民の目線から描いた作品。

 脚本は半世紀前と同じ橋本忍氏(89)。映画「七人の侍」(54年)や
「白い巨塔」(66年)など名作を数多く手掛けた“昭和の名脚本家”だ。
「私は…」は「不朽の名作」と評価されているが、当時はテレビドラマも生
放送が主流の時代。場面転換などで大きな制約を受ける中で書いた脚本で「
世評の高さと実態の差が大きすぎる」「表現し切れなかった」という思いを
抱き続けてきた。

 「書き直しをしないのが流儀」の橋本氏だが、その禁を破った理由の1つ
が中居の存在。74年に橋本氏の脚本で映画化され、04年に中居主演で
TBSがドラマ化した「砂の器」。クールで影のある主人公を見事に演じ
切った姿に、バラエティー番組などでみせる“おちゃらけキャラ”との
ギャップを見た橋本氏は「彼がやるなら成功するのでは」と映画化を快諾
。半世紀分の思いを込めた脚本は、より反戦メッセージが伝わりやすく、
そして夫婦愛と家族愛を深く描いたものになった。

 中居は「こんな大きな歴史のある作品に参加できてうれしく思います。
大役でプレッシャーもありますが、監督をはじめとするスタッフの方たち
の胸をお借りして、気負わず頑張りたい」とコメントしている。

 監督は「砂の器」のほか、今年1~3月に放送されたTBSドラマ「華
麗なる一族」などを手掛けた同局のエースディレクター、福澤克雄氏
(43)で映画初挑戦。「戦後60年が過ぎてもテロや紛争が絶えない今
の時代だからこそ、リメークする意義は大きい」と意気込む。

 撮影は今夏からスタート。登場人物の心象風景を主人公の出身地、土佐
の海で表現。季節によって変わる海の表情を1年がかりで撮る長期戦とな
る。来年冬公開。

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2007/05/23/01.html
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